ロジェ・デュブイの「エクスカリバー」コレクションは、その名が示す通り、アーサー王伝説の聖剣エクスカリバーにインスピレーションを得ている。中でも「ターブル ロンド(円卓)」シリーズは、円卓の騎士たちの伝説を時計という小さな円盤の上に閉じ込めた、まさに現代の奇跡である。45mmケースに収められたこの限定モデルは、時計製造の技術と中世のロマンが融合した芸術作品である。
この時計の最大の特徴は、文字盤の外周を囲むように立つ12人の円卓の騎士のフィギュアである。それぞれの騎士は高さわずか数ミリの微細な彫刻でありながら、一人ひとりが異なる表情と装備を持ち、中世の伝説を忠実に再現している。初代モデルではエナメル文字盤に立つこれらの騎士たちは、まるで時を守る衛兵のように、中央から放射状に広がるアワーマーカーを見つめている。
ケース径は45mmで、素材には18Kローズゴールドまたはチタンが用いられる。重厚な存在感を放つこのケースは、サテン仕上げとポリッシュ仕上げを巧みに使い分け、光を受けるたびに複雑な陰影を描き出す。ケースサイドからラグに至るまで施された繊細な面取り加工が、この塊のような金属に命を吹き込んでいる。
文字盤の中央には、ギョーシェ彫りやエナメル仕上げが施され、伝統的な工芸技法と現代のテクノロジーが融合している。放射状に広がるアワーマーカーは、円卓の騎士たちの結束と、時が放射状に流れることを象徴しているかのようだ。
心臓部に搭載されるのは、ロジェ・デュブイ自社製の自動巻きキャリバーである。コート・ド・ジュネーブやペルラージュなど、伝統的な装飾技法が惜しみなく施されたムーブメントは、シースルーバックからその精緻な動きを鑑賞することができる。パワーリザーブは約48時間を確保し、日常使いにおける実用性も兼ね備えている。
世界限定28本から288本という極めて希少なこのモデルは、単なる時計ではない。それは、アーサー王と円卓の騎士たちの伝説を、時を刻む機械仕掛けの舞台装置として現代に再現した、ロジェ・デュブイの最高傑作なのである。 |