時計の世界に「素材の革命」を体現するモデルがあるとすれば、ブルガリ ディアゴノ マグネシウム DG41C3SMCVDは、その名にふさわしい存在である。2015年に発表されたこの一本は、航空宇宙分野でも使われるハイテク素材を惜しみなく投入した、ブルガリの革新精神の結晶だ。
このモデルの最大の特徴は、その驚異的な軽さにある。直径41mmのケースは、マグネシウムとPEEK(ポリエーテルエーテルケトン)という高機能性樹脂の多層構造で構成されている。マグネシウムはチタンの約3分の1という圧倒的な軽量性を誇り、PEEKは耐熱性や耐薬品性に優れたスーパーエンジニアリングプラスチックだ。ケース全体の重量はわずか約72gに抑えられ、腕に着けていることを忘れるほどの装着感を実現している。
ダイヤルの真髄は、ブルガリが独自開発した「モーターラッカー」にある。深みのあるブルーの漆面は、繊細な色使いとざらっとした質感を併せ持ち、光を受けるたびに表情を変える。セラミック製のベゼルには「BVLGARI」の文字が刻印され、軽量かつ傷に強いという実用性を兼ね備えている。
心臓部には、自動巻きムーブメント「BVL 191」が搭載されている。毎時28,800振動の安定した鼓動で時を刻み、約42時間のパワーリザーブを誇る。3時位置には実用的な日付表示窓が配置され、日常使いの利便性を高めている。
ブラックのラバーストラップは、スポーティでありながら上品な印象を与え、アーディヨンバックルが確かな装着感をもたらす。100mの防水性能も備え、ビジネスからアクティブなシーンまで、あらゆる場面でその真価を発揮する。
DG41C3SMCVDは、単なる時計ではない。それは、最先端の素材科学とイタリアの美意識が融合した、現代のライフスタイルに寄り添う軽やかなる傑作なのである。 |