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角の美学、カサブランカの革新:フランク・ミュラー マスタースクエア
フランク・ミュラーの代名詞といえば、まず思い浮かぶのはトノー型の「カサブランカ」であろう。1994年に誕生したこの伝説的なコレクションは、3次元曲線を描くケースとビザン数字で、時計界に新たな美学を刻んだ。そして、そのカサブランカの魂を、より端正な「スクエア」の形に宿らせたのが、マスタースクエア・コレクションである。
フランク・ミュラー カサブランカ マスタースクエアー デイト
このモデルの最大の特徴は、その名の通り「完璧な正方形」に近いケースフォルムにある。角に丸みを帯びたスクエア型ケースは、カサブランカの流麗な曲線美とは対照的に、装飾芸術(アール・デコ)の影響を感じさせる直線的な幾何学美を放つ。そのシルエットは、手首に装着した際に驚くほど自然にフィットし、フランク・ミュラーのケースメイキング技術の高さを物語っている。

ダイヤルには、カサブランカでおなじみのビザン数字(曲線的なアラビア数字)が大胆に配され、一目でフランク・ミュラーと識別できる強い個性を放つ。6時位置には実用的なデイト表示窓が設けられ、視認性と機能美を両立させている。文字盤のギョーシェ彫りが光を受けるたびに繊細な陰影を生み出し、スクエアケースの硬質な印象に、優雅な奥行きを与えている。

搭載される自動巻きムーブメントは、フランク・ミュラーの職人技が息づく精密な機構だ。サファイアクリスタルのシースルーバックからは、コート・ド・ジュネーブ装飾や面取りが施された美しい仕上げを鑑賞することができ、時計製造の粋を体感できる。

マスタースクエアは、単なる角型時計ではない。それは、カサブランカが築いた革新の精神を、より端正で現代的な形に昇華させた、フランク・ミュラーの新たなアイコンなのである。


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