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時を隠す魔法:ロトンド ドゥ カルティエ ミステリアス アワーズ
ジュエリーとしての美しさと時計師としての技術力を兼ね備えるカルティエ。その創造力の結晶とも言えるコレクションが「ロトンド ドゥ カルティエ」である。その中でも、特に「ミステリアス(神秘的)」という名にふさわしい驚異の機構を持つモデルが、「ミステリアス アワーズ W1556224」である。
著名なブランド カルティエ ロトンド ドゥ カルティエ ミステリアス アワーズW1556224
このモデルの最大の特徴は、その「浮かぶ針」にある。文字盤の上を指す時針と分針が、どこにも繋がっていないかのように見える。実は、これらの針は二枚の透明なサファイアクリスタルの円盤に取り付けられており、円盤の外周に配置された歯車によって駆動されている。通常の時計ではありえないこの「宙に浮いた」視覚効果は、見る者に魔法のような感覚を与える。

文字盤は、深みのあるブラックと透明なサファイアのコントラストが美しい。時針と分針の中心には、ローマ数字が時を告げるダイヤルが配置されている。しかし、このダイヤルの下にあるはずの歯車や輪列は一切見えない。ただ、針だけが静かに、そして不思議に回転している。その光景は、まるで時そのものが物理的制約から解放されたかのようである。

ケースは、ロトンド・ドゥ・カルティエならではの円形フォルムを採用している。直径は42mm。ケース素材にはホワイトゴールドを贅沢に使用し、パネライコピーベゼルやラグには緻密なポリッシュ仕上げが施されている。表面には、カボションカットされたサファイアがあしらわれたリューズが、さりげなくカルティエのアイデンティティを主張している。

このモデルのもう一つの驚きは、そのムーブメントにある。サファイアクリスタルの円盤を駆動するためには、極めて高度な技術が必要となる。カルティエは自社製ムーブメント「キャリバー9981 MC」を開発し、このミステリアスな動きを実現した。手巻き式のこのキャリバーは、約48時間のパワーリザーブを備え、その精巧な構造はサファイアケースバックからその一部を鑑賞することができる。

文字盤の外周には、シルバー opaline 仕上げのリングが配され、そこにはローマ数字と軌跡が刻まれている。このリングが、浮遊する針の正確な位置を読み取るためのガイドとなる。

「ミステリアス アワーズ W1556224」。それは、時計という既存の概念に疑問を投げかけ、新しい可能性を示した芸術作品である。見る人の想像力を掻き立てるその美しさは、まさに「時を隠す魔法」と呼ぶにふさわしい。カルティエが持つロマンティシズムと工学技術の驚異が、この一本に凝縮されているのである。


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