45ミリのケースは、軽量で耐腐食性に優れたチタンと、深みのある輝きを放つ18カラットキングゴールドが組み合わさっている。ケース中央部をチタン、ベゼルとラグをキングゴールドで構成するという大胆なデザインは、光の反射によって絶妙な陰影を生み出す。六角形のビスが、二つの素材の境界を強調しながら、構造的な一体感を演出する。

文字盤は、炭灰色のサンライト仕上げが施され、光の角度によって銀色から灰色へと繊細に色調を変化させる。キングゴールド製の針とアプライドインデックスは、この控えめな背景の中で優雅に輝く。シンプルな二針表示に徹したデザインは、余分な装飾を排し、素材の美しさとプロポーションの完璧さに集中させている。

この時計の中核には、ウブロとモバードが共同開発した自動巻きムーブメントが搭載されている。ムーブメントの精巧な仕上げは、サファイアクリスタルバックから鑑賞でき、伝統的な時計製造技術と現代的な工業デザインの融合を見ることができる。42時間のパワーリザーブは、日常使用に十分な信頼性を提供する。

ケースの側面には、ウブロの特徴的な多角形デザインが継承され、操作性と美的調和が両立されている。クラウンの形状は、航空機のエンジンブレードを思わせるモダンなデザインで、ブランドの航空機との歴史的関わりを彷彿とさせる。

ブラウンのアリゲーターストラップは、ケースの二種類の金属の色彩と完璧に調和し、時計全体に温かみと深みを与える。ストラップにはキングゴールド製のフォールディングバックルが装備され、細部までこだわりが貫かれている。

542.OX.7081.LRが特筆すべきは、その素材選択の革新性にある。チタンの実用性とキングゴールドの高級感を一つの時計に融合させたことで、フォーマルな場からカジュアルな日常まで、幅広いシチュエーションに対応できる汎用性を実現している。

この時計は、単なる高級時計を超えて、現代的な美意識と実用性の融合を体現するアイコンである。ウブロが提唱する「フュージョン」の概念が、単なるデザイン哲学から素材技術の次元まで拡張され、時計製造の新たな可能性を切り開いた記念碑的作品と言えるだろう。