この時計の第一印象は、その「桁外れの存在感」にある。ケースは46mmを超える大型サイズ。そこに、複雑に積み重ねられたブリッジや、ねじの頭をあえて表側に見せる「工業的なデザイン」が施される。これは、精密機械の内部をそのまま外部に露出させたような、独創的かつパワフルなビジュアルを創り出している。

文字盤は、カラフルでコントラストの強い配色が特徴的だ。青や赤、黄色などが大胆に使用され、スポーティでありながらもどこかポップな印象を与える。クロノグラフの積算計は視認性を重視した配置で、その機能性も忘れない。

「ナポレオン」の名にふさわしく、ケース側面のプロテクションバーは、あたかも鎧（よろい）のようである。すべてのデザインが、力強さと独創性を誇示するために徹底されている。

内部には信頼性の高いクロノグラフムーブメントが搭載され、そのパフォーマンスを支える。

ガガミラノ ナポレオン クロノグラフは、共通の価値観に安住しない、独自の美学を持った個人のための時計である。それは、時計を「時を刻む機械」としてだけでなく、「自己表現の手段」として捉える者への、最もパワフルな答えなのである。